ShortStory

R18/HYxKazuki/おじさんx青年/フェラ/軽緊縛/目隠し

D-rail

「オレ、フェラまでしか出来ないけどいい?」
新しい恋人は色々と緩い。頭のネジだったり、シモネタを喋る口だったり。
「今迄のはさ、オレが生でフェラしてやったのにペッティングしかしてくんなくて」
しかし、ラブホテルまで来て、デリカシーの無い発言には流石に苛ついた。

服を脱ぎ終わった直後、肩を押されてベッドに倒れ込む。
「ひゅー?」
「俺のも咥えてくれるよな?」
ベッドに乗りながらベルトを外して引き寄せられる。
耳元で呼ばれ、出来ると問われて、涎がじわりと口の中を濡らした。

勃たせるまでは上手かったけど、フェラ自体は単調。ペッティングばかりというのは本当らしい。
喉奥まで突っ込んで頭を上下する。時々頬に先端を押し付けながらこっちの様子を見上げる。
イラマには驚いたものの、苦しそうにしながら和樹の方が興奮しているのに気付いて止められなかった。
それにしても、気持ち良いが足りない。
「もうちょっと工夫とかしろよ」
ふえ、と口を離して見上げた表情は少しアホ面で、日常を思い出す。
「咥えただけでギンギンだけど、まだ出来るよな?」
足で弄ってやるから、同じように舐めて、と耳を噛んだ。

やばい、ちょう興奮する。
筋舐めたり唇であむあむしたり、玉も先っぽも弄って、弄られる。
ひゅーの足の指がオレのペニスで遊んで、上手に出来たら頭を撫でてくれる。
弄って欲しくてカリ下のくびれをべろんと舐めて、ちらりと見上げた。
緩い笑みと温い刺激。舐めるだけじゃなくて横から咥えて唇であむあむ食んで、軽く吸い付く。
「覚えが良くていいね」
やっとひゅーは足指で挟むように揉んだ。
「あふ、……あ」
単純な気持ち良さにうっかり口を離したら、ひゅーの足もオレのペニスから離れる。
されたい事、して欲しい事がまるっと解る。ひゅーの悦いとこも、オレの悦いとこも、ばれる。
吸って、舐めて、食んで、と囁かれる何時もより少し低いひゅーの声が脳に染みる。
「ひゅー、」
なあに、とオレの髪を掴んで顔を上げるのを手伝って、ひゅーはゆったりと首を傾げた。
「咥えたい」
ガン勃ちのくせに、今度は反対側に首を傾げた。はあ、と吐く自分の息が五月蝿い。
「ひゅーの勃起ペニス、奥まで咥えて、射精されたい」
一瞬の間を置いて、深い笑みが浮かぶ。緩くなった髪を掴む手が軽くオレの頭を押し下げた。
長いひゅーのペニスは喉ちんぽを時々突く。
苦しくて、咳き込みそうになるけど、我慢して上下するとひゅーの指が少し撫でてくれる。
悦いんだ、と思うと興奮に繋がって、苦しいのがどうでも良くなってくる。
咥内の奥まで突っ込んで、頬と舌で擦りながら上下して、時々吸いながら、また喉の奥に突っ込む。
時々、突っ込んで抜こうとした時に頭を押さえられて軽くえづく。
苦しい代わりに、ひゅーがきもちいいって言ってくれる。喉で亀頭を咥え込むのはきもちいい。
「和樹のちんこ、フェラしてるだけで濡れてきたけど」
思い出したようにペニスに足指が絡んで腰が跳ねた。
「らって、んむ。なんか、めちゃくちゃ興奮する」
「喉犯されて?」
ヨダレだらけの唇を舐めて頷くと、ひゅーは笑った。
「ちょっと苦しいとやばい。早く精液欲しい」
「いいよ、口ん中に出してあげる」
もう一度咥えたら、ひゅーに髪を掴まれて無理矢理上下させられる。オレの呼吸なんて無視した動き。
時々揺れる腰のせいでさっきより苦しい。でも、それだけひゅーが悦いんだと思うと、それだけでオレも悦くなって視界がチカチカする。
ぐ、と頭を押さえ込まれて、ペニスが舌の上でビクビクした。
「、はぁ」
ひゅーの堪らないって吐息に頭がぐらぐらする。
口の中に精液が溜まって、閉まらない喉に落ちた。
くん、と一度喉奥を突いて、出て行くペニスをしゃぶる。緩く撫でる手にオレの腰が揺れた。

「飲まなくて良かったのに」
「そう?」
ティッシュを探している間に飲み干して、俺が驚けばねっとりした咥内を晒して舌を出した。
「和樹はエムっけあるよな」
自覚が無いらしい和樹に、喉を突かれて気持ち良さそうにしてたと指摘する。
「苦しいって言いながら興奮してたし」
「確かに。でも、だって、ひゅーが」
なに、と続きを促せば一瞬俯いて、喧嘩の時みたいに早口になった。
「ひゅーが何時もとちょっと違くて、興奮する。ひゅーに意地悪されると、なんだか興奮する」
言わせんな恥ずかしいとベッドに顔を押し付けた和樹に、俺はある提案をした。

「勃起したまま、辛くない?」
「、っ。いいから、さっさとしろよ」
黒い合皮と銀の金具、安っぽいツヤの太幅のベルト。微妙な飾り気が安っぽさを助長させていた。
優しい手付きで解かれる様を見ているだけで、興奮するなんて言えない。
擦れないように黒いリストバンドを嵌められる。手首ってパーツは、なんとなく性的だと思う。
「自分から両手出して、そんなに嬉しいの?」
お前が言い出したんだろ、とは言えずに、時々ひゅーの視線がペニスに落ちるのに興奮する。
ひゅーはまだ、ズボンを緩めただけなのに、オレは素っ裸でおっ勃てて、拘束される為に両手を出してる。
オレが好きなひゅーの手が、オレの手首にベルトを巻いて締めて、金具を止める。
片手が終わって少しそれを撫でて、もう片手。腕の幅くらいしか余裕が無いチェーンで繋がった、軽い緊縛。
ベルトからはみ出たリストバンドに指先を入れて、肌をなぞられてゾクゾクする。
「ひゅーの手、えろい……」
ひゅーと悪いことしてる。

座らせたままベッドに少し放置して、後ろに回る。
振り返りそうになった和樹を止めて、眼を瞑らせた。
「ひゅー?」
無言のまま黒い布を前に回す。学生の頃に体育祭で使ったはちまきのような、少し幅が広い黒い布。
前髪を掻き上げて、当てると少し冷たい布に和樹はビクリと震えた。
「手首だけだと思った?」
「見えな、い」
当たり前の事を言う和樹に笑って、後ろで縛る。布はシュッと気持よく音を立てた。
「エロい和樹は見えない俺の手を妄想して、もっと興奮出来るだろ?」
「は、ぁ……どっか、行くなよ」
背中を撫で上げると猫のように反らせて、吐息を漏らす。
首辺りで押せば、逆らわずに倒れて四つん這いになった。
「手首痛めるかもしれないから、肘まで着いて」
「ん……。ひゅー、なにすんの?」
「こっち、未だ誰ともヤってないんだろ?」
ジーンズ越しでも好きだった形の良い尻を掴んで軽く揉む。
戸惑いと怯えが混じった喘ぎに昂揚した。

ひゅーのえろい手がオレの尻で遊ぶ。撫でて、揉んで、軽く叩いて、敏感になった肌をまた撫でる。
時々掴んで左右に引っ張ってケツ穴を晒される。
「まじで、そこ……」
「本当にした事ないのか?」
くにくに指先で押されて意識する。そっちばっか集中してると、時々乳首やら耳やら背中やら弄られて吃驚する。
「興味あったから、自分で指突っ込んだけど」
言い淀むと指が強く押し込まれて、きゅっとケツが締まった。
「一本しか入らないし、変な感じしかしなくて気持ちよくも、なんもないから」
「で、誰ともヤってない?」
「だってめんどいって」
ふうん、と機嫌良さそうに尻を撫で回す。
「嘘だったらここ、百回叩こうか。きっと真っ赤になって、触るだけでビクビクするだろうな」
パシン、と少し強く叩かれて、ゆっくり撫でられた。
叩かれる度に感度が上がってく気がする。どんどんひゅーの手に集中して、余計に興奮する。
あの、ひゅーの手が触ってる。
「叩かれるの想像して悦くなった?」
低い笑い声に腰が揺れた。くそ、正直者め。
「ケツだけで十分なのかよ」
「いや、じっくり味わいたいし、味わってもらいたくて?」
なにその疑問文。
「っめた、少しは温めろよ」
尾骶骨辺りに落とされて、ケツの谷間に垂れていく。
量的に小袋入りのローション、かな。
触れられない余裕に、部屋にあった物を思い出していたら、垂れたのを掬うように下から指が触れて驚いた。
見えないってドキドキする。なにも言われないと不安になる。
「ひゅー?」
「怖くなった?」
笑い声混じりで思わず舌打ちして、笑われた。
オレの手にひゅーの手が潜り込んで、撫で回してひゅーの手だと確認しつつ堪能する。
「触るだけで解るのか?」
「ひゅーだってオレのケツ撫でたら判りそう」
「そんなに触らせて貰った覚えが無いけどな」
事ある事に触るくせに。後ろから近付くと、挨拶代わりに触っていくくせに。
好き過ぎて手にちゅーしまくってたら、取り上げられる。
「そろそろ俺の番」

ゴムに付いたジェルを押し込めるように入り口を撫でて、悪態を吐く和樹の尻に緩く歯を立てる。
「ッ、跡残る」
「俺以外に見るヤツ居ないだろ」
怯える尻を舐めて、傷付けないようにゴムを嵌めた指先を少し入れた。
「ひぅ、ふ……づぁ」
入れたまま指先を揺らして、緩む瞬間を狙って押し広げる。
苦しそうな呻き声と、キツいアナルに先は長そうだと楽しくなる。
「痛くないか?」
「そうだったら、言ってる!変に苦しい、だけ」
ベッドに押し付けていた頭を上げて叫ぶ。
気持ち悪いと言わなかったのは配慮なんだろう。ガチガチだったちんぽは緩く萎えてしまっていた。
「そんな締めてたら和樹も辛いだろ。力抜いて、緩めて」
緊張した尻を揉みつつ括約筋を軽く引く。
「解ったら、してるっつの」
「排泄する時みたいにいきんで。そう、ほら入り口は緩むだろ」
そこは出口だ、と吐く和樹は苦しそうだ。息を吐き出しながら舌打ちした。
ああ、もっと虐めたい。

ひゅーの指が中から穴を広げるようにぐにぐに動く。
大きめの男らしいひゅーの手は指も太いのに、一本なら長い中指でも根本迄入るようになった。
四つん這いのオレの横に座って、右手でアナルを弄りながら左手はオレの身体で遊ぶ。
固く勃った乳首とペニスはイかないように少なめ、耳元で喋りながら耳を触ったり、ケツを撫でたり。
「緩めて」
ゆるゆるケツを撫でられながら耳を噛まれて、止まった呼吸を戻しながらアナルを意識する。
緩んだ入り口を引っ掛けるように広げられて、締め掛ける。
「っぁ、あぁふ」
どうにか緩めると、ずるずる長い指が内壁を擦りながら奥に入った。
「そこ、じゃなぁッ、ぃ」
締めて、と言われて指を締め付ける。同時に指が少し抜けて曲がった。
そこ、やばい。気持ち良い少し手前のゾクゾク感。
「は…ぁひ、あ、あー……」
ぐりぐり指の腹で押し込むように擦られて、脳が溶ける。
にやにやしてそうな、ひゅーの声に合わせてケツを緩めたり締めたり。
オレのケツがひゅーの指を食べてる。
締めて、前立腺で遊んだ指が抜けた。
物足りない刺激を続けられて、飢餓みたいな焦燥に震えるオレは腰を振って強請る。
涙で濡れた目隠しをひゅーが撫でる。這う指を舐めたくて舌を伸ばしたけど、笑われただけで逃げられた。
「アナル弄るのは嫌だったんじゃないのか?」
意地悪なひゅーにどきどきくらくらする。
「ひゅーがしてると、興奮する」
だから、と入り口を揉む指にアナルを緩めながら擦り付けるように腰を振る。
指先が少しだけ入って、きゅっと締め付けた。
「和樹は俺の手、好きだな」
ひゅーだってオレの尻好きなくせに、と思うが言い返す前に指が入って、喘ぎ声に埋もれる。
一言でも良いから言ってくれれば良いのに、勢い良く突っ込まれ、増えた圧迫感にぎちぎち締まる。
「ッぃ、ひ、くるし…ぃ……あ、ふ…ぁあ」
「指を増やした、ほら」
「ひっ、ぁら、やぁ、なか、ひろがっぅ」
根本迄咥えて動かせないくらい締め付けてるのに、中で指先が開く。
「広げてるんだよ。ほら、緩めて」
条件反射みたいに、アナルが緩んだ。きつかった入り口が楽になる代わりに、指先の方を意識する。
ペニスに触れないように下腹を撫でられて、身体の中に居るひゅーの指を意識させられる。
ひゅーにオレの身体、弄られてる。

指を増やす度に苦しみに呻いて、徐々に順応する様は充足感があった。
俺が和樹を変えている、実感。
緩めてと言って指を広げると、一瞬締まって緩む。言葉一つで和樹はぐらぐらと揺れる。
「結腸まで犯したいけど、前立腺開発も良いな。乳首は自分で感度上げたんだろ?」
「っは、そうだけど……」
強めに乳首を摘むと喘いでアナルを締めた。
荒い息を吐きながら、枕に頭を押し付けて小さく震える。
「今の、やばい。ちょう興奮する。もう一回、言って」
なにがツボだったのか解らない。
ただ、和樹は身体からの快感だけでなく状況や言葉も快感として受け入れる。
両手首を繋いで目隠しをしている今の方が、触れると過剰に反応して快感に変える。
「犯したい?」
枕に押し付けた頭がゆるりと横に振れる。長い前髪が乱れていて、欲を煽った。
「その、後」
「前立腺開発?」
良さも解らないから嫌だと言ったのに。
「開発とか、やばい。ひゅーの好きにされちゃう。身体、弄くられて、変えられちゃう」
吐息混じりにまくし立てて、ケツを振る。
思わず呆れて溜息混じりに笑うと、欲情したらしい。
「今してるみたいに、ひゅーに遊ばれて、腹犯されて、開発されたぃ」
揺れる尻から指を抜いて、三本揃えて押し当てる。
指を増やす事に気付かせて、緩んだ時を狙って押し進める。
「此処だけじゃなくて、他の場所もしてやろうか。乳首だけでイけるくらい、指で、物で嬲って」
奥まで突っ込み指で壁を押し広げる。
指一本で必死だったアナルが広がるようになった事を意識させると、和樹は悶えて息を噛み締めた。
「口もフェラで興奮するんだから、キスでも興奮出来るくらいにするか?耳も弱いよな?」
「ぁ、ひッ、ひゅー……。悦い、」
喉を逸らして涎を口端から零す。
詰まらない我慢なんかさせない。もっと、恥ずかしい声を聞きたい。

指で左右に広げられて、緩め続けてというひゅーの言葉に逆らえず、ぽっかり穴を開けて空気に触れるケツ穴を晒す。
「中、見えてるよ」
余計な言葉で締まったケツを緩めて、ひゅーの視線を想像する。
「息吸う度に少し締まって、ぱくぱくしてる」
解ってる、解ってるんだ。でも、ひゅーの言葉に、声に興奮して、ケツが締まる。
だらしない声を揶揄されるのが嫌で、必死に口を閉じようとしてるのに、それどころじゃなくなっていく。
「想像した?指咥えて広げられて、赤い肉晒して、強請るみたいにひくひくしてる」
半開きの口からヨダレが垂れる。
想像した。突っ込まれたい、と思った。
「ひゅー、もう」
閉じた瞼の下で目玉が動く。
「焦れた?突っ込まれたくなかったのに」
入れられる場所だと思わなかったのに、犯されて当たり前だと思ってる。
指が抜けて、熱くなったケツを意識する。なんもないのに、緩んだり締まったり。
散々弄られて、遊ばれて、犯したいと囁かれたら。
「興奮し過ぎて、頭沸騰しそう」
触れられても居ないのに、喘ぎ混じりの呼吸と本音にひゅーが笑う。
「ちんこ入れたら痛いと思うよ」
からかう言葉と真面目な声に焦る熱が少しだけ冷えた。
「いい、から。突っ込んで、犯して」
でも、それだけじゃ収まり切らない。
目隠しされたまま、突っ伏した上体を起こして、振り返る。ベルトを嵌めた手首が少し苦しかった。
「ひゅーに犯されたい」
呼ばれて顎に手が掛かる。低い声に背筋が痺れた。
荒いキスに必死に舌を絡めて、ひゅーも興奮してるんだと安堵する。
身体を倒されてキスを繰り返す。耳まで響く音が卑猥でくらくらする。
目隠しをずるりと外されて、目が合った。
そういえば、此処に来てから初めてのキスだ。

四つん這いにさせて、上げた尻にローションを掛ける。
「バックからすんの?」
垂れる粘液を掬いつつアナルを揉んで指を押し入れる。
緩めて、と声を掛けて引っ張れば、ローションが糸を引きながら穴を広げた。
エロイ、と思いつつ言わないでおく。
「折角だから入れるところ見せてあげたいけど、後ろからの方が楽だから」
時間を掛けて弄ったアナル目掛けてボトルを傾ける。
「ぃ、ひ、きもちわる……」
「くぱくぱして自分から呑み込んでるけど?」
「ふぁ…あ、あぁ、こぼれぅ」
指示通りに緩めたままのアナルから入りきらなくなったローションが前に垂れて、指を締め付けた。
ぐちゅぐちゅかき混ぜるように指先を動かすと、悲鳴のような喘ぎ声を漏らす。
「やだ、ぁ……でちゃう、でちゃうからだめ…ぇ」
ベッドに擦り付けるように頭を横に振る。耐え切れないと身体中で叫ぶ様子に欲を煽られる。
「指抜くけど、零すなよ」
軽く尻を叩いて言って、頷くのを待ってからゆっくりと指を抜く。
しゃぶるように蠢く壁に、挿れる事を想像させられた。
その内ローター突っ込んで眺めたい、と思いながらひくひく揺れる尻を見下ろしつつ、さっさとスキンを嵌める。
「ひゅー、……?」
ベッドに押し付けたままで声はくぐもって聞こえない。
問い返そうとした俺と、身体を横に倒した和樹の視線が合う。
荒い息を吐き出しながら口元は緩く笑みを浮かべて、濡れた瞳が誘っていた。
なにも言えない俺を睨むようにしつつ、身体をひっくり返した和樹は拘束されたままの手で自分の片足を抱えて腰を上げ、足を広げる。
辛そうな体勢に支えようと腰と足に手が伸びる。
たっぷり入れたローションがごぷりと泡になって溢れ、玉へ垂れた。
「見せ付けながら、突っ込んで?」
恋人のネジの外れっぷりに呆れて笑いが込み上げる。
足に添えただけの手に力を入れて、眼を合わせたまま腿に唇を押し当てて吸った。
俺ばかり煽られるのは詰まらない。
赤く残ったキスマークに振れるだけのキスを落とすと、和樹は堪らない、と息を漏らした。
「やばい、溶けそう」
「足りない頭を溶かすのか?」
「ひゅーのせいでもっと足りなくなっちゃう」
期待に塗れた声に、それも良いなどと思ってしまう。
「どんなにバカでアホでも捨てないから安心しろ。駄目になったら飼ってやる」
「犬みたいに?」
なにを想像したのか和樹は笑う。
「犬ならトイレから躾ないといけないな」
ぬるぬるの尻の谷間でちんこを行き来させると、和樹の尻が揺れる。
「オレ、ひゅーに犯されるんだ」
擦り付けられるちんぽをガン見しながら、嬉しそうな声で言った。

「犯してやるから、見てろよ?」
「ぁ、はいる……ふっと、ぃ……あ゛、ぁ゛」
苦しい、と言いながらひゅーのペニスが押し込まれるアナルから眼を離せない。
ローションがどぷどぷ溢れて、オレの玉やペニスを濡らす。腹がべたべたして気持ち悪い。
しかもこんな苦しくて痛みすらあるのに、萎えないオレのペニス。
少しずつ進むペニスにケツが焼けそう。
「づぁ…ぃれて、ひゅー……ぜん、ぶ」
吐く息にひゅーも苦しいんだ、と思うと緩めなきゃと思う。
緩めて、と幻聴が耳元で聞こえて身体が勝手に反応する。
「ずるずる、する……ッなか、やばぃ」
褒めるようにケツを撫でられて、腰が揺れる。動いたら痛いってのに、バカかオレの身体は。
「悦いよ、和樹」
煮えた眼に、濡れた声に身体が溶かされる。
ひゅーがえろすぎる。ぶわりと涙で視界が歪んだ。
触れる骨と毛の感触で、全部突っ込まれたんだと知る。
変な達成感に笑えてきて、腹が揺れる。バカだろ、未だ痛いっての。
「和樹?」
説明しようとしても、息が吸えなくて言葉が上手く吐き出せない。
涙を拭ったひゅーの手を舐めて、自分で抱えていた足を離して腰に絡める。
「あんまり煽るなよ」
余裕ぶってたひゅーが舌打ちして、腰が更に奥に進んだ。
奥をごりっと擦られて、喉が仰け反る。ひゅーのペニスは長すぎる。
「っあ、あ、ぅ…ひゅ、」
動けないくらい突っ込まれてるのに、足がひゅーを抱き込んで離さない。
手を伸ばすと、顔が少し近付いて、キスが欲しくて顔に触れるとひゅーが笑う。
それだけで苦しさが少し減った。ひゅーが好きだ。
足を押さえていた手がオレの顔を優しく撫でて、顔に掛かる前髪を退ける。
鬱陶しいってよく言われるけど、ひゅーは子供っぽく見えると言いながら嫌いじゃないと言ってくれる髪型。
汗ばんだ手に興奮してケツが締まる。
「ごめん、文句は後で聞く」
低く掠れた声に脳が溶ける。
もう好きに犯して。




腰っていうかケツが痛すぎで、風呂入るのすら手伝ってもらった。
折角楽しいラブホの風呂なのに。泡風呂もふもふで楽しめるのに。
「そうだ、別れた時とひゅーと付き合う直前くらいにチェックしてるから」
湯船に入ってきたひゅーの筋肉を眺めながら言うと、意外とか言われた。
なんだそれ、酷くないか。結構オレ、真面目なのに。
「筋肉痛になりそう」
「マッサージしてやるから」
もふもふの泡を纏めて、ひゅーの頭に乗せる。
「ひゅーのマッサージってえろいんだもん」
流石にこれ以上無理はさせない、とか笑顔でも信用出来ない。
どんだけ焦らされてイかされて、ケツ掘られたか。
優しい顔して、ねちっこくて激しく重いセックスをする。
「ヤッたってバレそう」
「シェアハウスの?」
頷いて、ひゅーの頭の上の泡を潰す。
「からかわれる」
酒飲まされて、誘導尋問とか、めんどい。
無駄な心配してそうなひゅーの腕を引っ張って呼ぶ。
「眠くなってきたから出る」
出して、と手を伸ばせば抱えられて出て、シャワーを浴びて泡を流した。
拭くのを手伝ってもらって、先にベッドで寝て待つ。
段々眠くなってきて、ひゅーを呼ぶ。
「先に寝ちゃうの嫌だったから、拭くだけならこっち居て欲しい」
若干呂律が回らないオレを笑って、大きな手で撫でた。
暖かい手に瞼が落ちる。もうちょっと起きていたいのに。
「おやすみのちゅーして」
首に掛けたタオルを引っ張って、苦笑するひゅーとフレンチキス。
「何時寝ても良いからな」
俯せにされて、シーツ越しに手が這う。ひゅーのマッサージは柔らかく揉む感じで、痛くない。
寝ぼけた声で無意味に呼んでも、応えてくれる。
「眠いならさっさと寝ろよ」
呆れつつ笑うひゅーの声は好きだ。子供っぽく甘えるオレを許してくれる。
「ひゅーはオレで気持ち良くなれた?」
「気持ち良かったし、興奮した。じゃなかったら、あんなにしてない」
手が尻を緩く撫でる。ほら、えろいじゃん。
「オレも、めちゃくちゃ興奮した」
尻を軽く握って、腰を揉む。さするような優しい動きは眠くなる。
疲れた身体は睡魔に呑み込まれていく。あと一つだけ、言わせて。
「オレも、気持ち良かったよ。ひゅー」
優しい声で呼ばれて、首に軽いキスが落ちる。
おやすみ、ひゅー。
END

受:倉橋和樹(くらはしかずき)
攻:保泉大和(ほずみやまと)